2011年12月21日水曜日:シクロクロス11-12
奇しくも全日本シクロクロスの前日は皆既月食であった。
真夜中、天頂近くで赤く染まる月は美しく、どこか不気味で
その翌日に起こるなにかを、静かに、きわめて抽象的に、暗示していたのかもしれない―――
あけフフフフフフンございます
全日本の舞台でいうてますけどね、あのシクロクロスシーズンがはじまると、大人たちがちょけていうあの言葉をね、実際今シーズン初シクロクロスなんだからしょうがない。
どうもどうも…
なんでフフフンいうてるのかというと、全日本の三日後に祖父が亡くなりましたので…喪中ですので…「太れよ、太れよ」と言いながらサザエやアワビをすすめつづけるじいさんでした、83歳でした…あっすいません、私事で…あっいやいやどうもどうも、そんな気にしないでください。あっどうもどうも恐れ入ります…
今年の全日本シクロクロスの舞台は滋賀北西部のマキノ高原スキー場となりました。
金曜日に初雪が観測され、どうなるっと心配、いや、期待していたのだけど、見ての通りのコンディションとなりました。山の上のほうは白くなってるねえ、ぐらいです。
コースはというと、ほぼドライといっていい形、長靴とかもいらない絶好のシクロクロス日和?となりました?気温は朝方は寒かったですし、日中も寒くなるというので上下ヒートテックに厚着にカイロを装備したものの、外に出て歩いていたらすぐ暑くなってきたので上着をぬいでカイロも捨てた。
朝日の中で入念にコースを下見する竹之内悠選手
個人的には「辻浦と出れば2位」という印象の竹之内選手、
今年の野辺山(行きたかったけど体調不良で寝込んでいけなかった)では辻浦選手を下して優勝してのこの全日本だ。僕なんかはもうこの時点で「あ、こいつやるな」とか思っていたとか思っていなかったとかどっちなんだいって話で…
この竹之内悠、外からはあまりわからないが、髪にパーマをかなりあててきた。
全日本シクロクロスの開幕を告げるのは男子ジュニア(17,18歳)カテゴリーのレース。
去年の勝者、沢田時選手は今年も勝ってジュニアカテゴリーコンプリートとしゃれこみたいところ。
しかしっ今年のジュニアは去年のようには行かないかもしれません。
といいますのも、今年はMTBでも沢田選手のライバルで、全日本ロードレースアンダー17では優勝したり、シクロクロスでもやはり沢田選手と同じくC1で特別に走りこんでいる横山航太選手が参戦してきたのだ(真ん中の沢田選手の向かって左)。
他にもやはりC1で走りこむジュニア中井路雅選手(SETAって書いてるジャージ)や、MTBで速いらしい前田公平選手(横山選手の左)が出場しています。
ここらへんの世代、ティーンエイジャーズには他にも、MTBで速いらしい二村航平や、もちろん我々はオレンジ1号2号を知っている!(最近3号も誕生したという!)そして今はパッとしなくてもいきなりドンと来るのもこの世代、なんなんだこのMTB(シクロクロス)のティーンズたちの才能密度は!といったところ、この数年が楽しみですね…
まだ浅い朝の太陽が照らす路面を行くジュニアのスタート、
まず先頭をきったのは沢田選手のチームメイト前田公平選手だ
がっ
レースはすぐにこの3人のパックを先頭に進んでいく。大方の予想通りシクロクロスで活躍している、C1で時間制限ありでやきもきしている青少年3人組だ。
うわさの横山航太、
二連覇を狙う沢田時、
いやいや俺が中井路雅
「他の二人の苦手な場所を観察していた」という沢田時選手(シクロワイヤード調べ)
見よる見よる
マキノはご覧の通り「なにもない、だだっ広いスキーのゲレンデの草原をウネウネと曲がったり、まっすぐ行ったり、やっぱり曲がったりを繰り返すだけの、複雑なでこぼこや高低差もあまりない、シクロクロスで走って一番楽しいなあと感じるであろう簡単なコースだ。
簡単なコースと侮ってはいけない!それはゆっくり走ったらの話だ!
レースする側からすると、簡単なコースというのはむしろきついという。でこぼこや木の根や砂やとテクニカルな部分がない分だましがきかないコース、ゲレンデで緩やかな傾斜がついているといっても、そこを縦横無尽に走るコースはほぼ平坦、傾斜を感じるとしても上りだけ、コースは広く単純だといっても、だからこそモータースポーツのようにラインはひとつ、レース時間で数多あるコーナーの数々、そのラインを間違えればすぐにタイムに現れ、踏みなおしに無駄な体力を使い、その消費は平坦なコースでは回復にあてる区間もなく、逃げも隠れもできず最後まで己の責任と付き合っていく、まるでナイフのエッヂを行くような、そんなシビアなコースがこのマキノなのだ。なめるな!(人の話や見た感じからの想像)(走ったことない)
そんなマキノで唯一と言ってもいいぐらいのテクニカリ〜な部分がこのV字坂だ
急斜面をぐっとさがって鋭角にその斜面を登りなおさせられる。
去年のマキノでもほぼ同じところに同じようなものはあって、ほとんどが乗ったまま通過していっていた印象だが、今年は結構自転車から降りて通過していた、
というのも前日からの雨や雪が地面を緩ませ、ちょうど曲がるぐらいのところから路面が深く耕され、重くなっていたからであろうか。
ここで
☆この斜面をトップ3人はどう登ったかな☆
のコーナー(終)
沢田選手はトップチューブを持って軽く持ち上げるオーソドックスなスタイル。
シケインを越える時にも使用するスタイルで、もっとも融通のきく形だと思います。
中井選手は自転車を地面に降ろしたままで押していくスタイルですね。
持ち上げないので楽な部分はありますが、自転車を荒れた路面で転がすことでむしろ抵抗を感じたり、疲れる体勢になってしまうリスクもあるんじゃないでしょうか。
横山選手は律儀にちゃんと担いでいますね。
シクロクロスの象徴的な担ぎのスタイルで、もっとも速く走れるスタイルですが、
他の持ち方よりも持ち上げる、降ろして乗る、のアプローチにかかるロスタイムが多いというデメリットもあるのではないでしょうか。(想像)
そのデメリットを持ってもアドバンテージをもてる担ぎの距離なのかが重要だと思います。
(これはこの瞬間だけで他の周回では別の持ち方をしていた可能性もあります)
レース中盤、「お遊びはこれまでだぜ」と沢田時選手がアタック!
中井路雅選手、横山航太選手はついていけない!
朝日を横顔に浴びて踏み続ける!
中井路雅選手を置いて単独二位になった横山航平選手、
急ぎたいのにシケインがもどかしい
それがシクロクロス!
勝利を確信し微妙に笑みがこぼれるか沢田時選手、最終周回の後半。
ホームストレートに単独一位で入ってきた沢田時選手
ハイタッチをするこの貫禄
ドヤヤ
ナンバーワーンと両手を突き上げるこの貫禄!
沢田「ああどうも、ジュニア二連覇を達成した沢田です。」
前田「あっウム。」
二枚目のジュニアチャンピオンジャージと優勝商品の米を手にした沢田時選手
耐えようとするがどうしてもにじみ出るドヤ顔
ドッヤアアアアア
あ そうです、僕がジュニア二連覇した沢田です。
\日本、ひいては世界シクロクロス界をにぎわせろ〜/
次はマスターズを経ての女子レース!
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