2012年05月02日水曜日:2012 レースレポート
濃霧の足柄SA
ご存知の通り
岩手ですので。。。
岩手
岩手というと、「遠いだろうけど、まあ僕は宇都宮までは行ったことがあるし、宇都宮からちょっと行ったぐらい、ちょっとっていっても結構あるぐらいかな?まあでもそんなたいしたことないだろう」
ぐらいのイメージ、そうやって現実を見ずに生きようとしていたのかもしれませんが
「まあ行けるだろう」ぐらいの気持ちでいて
グーグルマップを開いてざっと指で直線距離を測ったら、「東京から盛岡」の距離が、
ウチから東に行くと東京ぐらい、
すなわちアレか、東京に行って、また帰ってくる、ぐらいの移動距離かあ
やるなあ遠いなあ
と東京まで夜行バスで行って、東京から新幹線で行きました。
東京から東北新幹線の「はやて」で約2時間半もかかる盛岡
高速バス(今回は地獄の4列シート!)では絶対寝れてなくて疲れている、
わかってるんだ僕はもう。何回乗ってると思っているんだ。
だから、新幹線の自由席で寝るぞ、自由席って空いてるかしら、
多分朝早いから空いてるだろう、空いてるはずだ、
そもそも自由席がなかった。
「全席指定席」という概念というのは僕の中にはなくてですね、
アラーそんなものがあるんだねえ、と駅員さんに泣きついたら
ロビーで立つんなら乗れるよと言われ、あ、そういうものですか、
あ、高級な車両とグリーン車のとこには立てもしないから、とあしらうように言われ
あ、そうですか、またひとつ成長しちゃったなあ、とロビーで2時間半
がまんならず地面に座り込んで寝たという。
盛岡に着くとまず目に飛び込んでくる岩手山、さすがは東北、まだまだ雪が残っている。
雪がまだたくさん残るが地上はあたたかいです。うそです。あたたかいというか暑いです。
「ギリギリ寒いかもわからん」と持ってきた長袖シャツを捲り上げるほどの暑さ。
キャリーバックに詰め込んだダウンジャケットはどうしてくれるのか。
まあ寒いよりかはいいかと熱がこもったレンタカーで本日(土曜日)のメインイベント
温泉めぐり!ねえ。岩手山は火山なので、周りには温泉が多いのだ。
前に書いたかもわかりませんが、僕は温泉というと硫黄臭があってお湯がにごってたりして「いかにも地中から噴出しました」感がある温泉が好きなのですが、
どうも盛岡駅から車で1時間程度の「国見温泉」というのがそういう意味ですごいらしい、と
これはぜひ行きたいと車を走らせる。本日のメインイベントに決定だ。
この先に国見温泉があります。
このあたりってば結構標高が高いから、雪が残るもんだから、雪が残るような時期は通行止めっていう道が多いみたいですね。ここは5月14日まで通行止めらしい。国見温泉も5月初旬からの営業ということです。2週間早かったな〜。
そうかそうか〜。
がっくりしながら道すがらあったなんかの温泉(ぬるぬるしていて透明で硫黄臭なし)に入ってちょっと気分を立て直したあと、盛岡名物「盛岡冷麺」を食べました。
この盛岡冷麺というのは麺の作り方が特別らしくて、そこがウリらしいのですが
「ああ。。。まあ言われたらそうかなあ。」ぐらいの感じでした。
そして本日のもうひとつのメインイベント松川地熱発電所だ!
なんて妖艶なんだ松川地熱発電所。。。
岩手山は火山なので、周りに温泉と共に多いのが地熱発電所。
火山で「結構近くまで来てる熱いやつ(といっても数百mとか)」まで穴を掘って、その熱を利用して発電する、自然エネルギーを使ったクリーンな発電所なんですが
この「地中奥深くに穴を掘っている」というのがまた「そそる」じゃないですか。「アア〜見たくても見れない〜〜」みたいなところが。
そしてこの山奥に忽然と現れた、くびれを持った、ここが重要、
くびれを持った冷却塔!がなんとも夢幻的な妖しさを放っている。
雪が残っていることがそれを一層引き立てていることは言うまでもないだろう。
パソコンの前でみなさんうなづいておられると思います。
そして手前に見えるパイプには「熱い蒸気が流れています」の文字が。
アアー流れてるのか蒸気が!ここに!ということです。
この蒸気をなんか周りで使いよるらしい。
そこからすぐのところにあるのが松川温泉です。
松川荘では500円で温泉だけでも入れるのだ。
ここの露天風呂がいい、これが私の望んだ温泉である!
硫黄のかおりが漂い湯の花で湯はにごり、雪が残った山肌もまた風情がある、
聞こえるのは川の流れる音だけ、たいへんよかったです。
ここらへんは街灯もないから星空とかきれいかな〜ちょっと撮ってみたいな〜と
ウロウロしてはいましたが無理だった。
暗いの怖いもん、一人きりで、周囲を見渡すと黒く抜け落ちた森のシルエット、
無理だ、怖い怖い、暗いの苦手。。。と早々に退散。
夜空に浮かぶ岩手山がまた怖いっつーの。。。吸い込まれそうで。。。
土曜日はそんなこんなで岩手山SAでじゃじゃ麺定食をいただいて車中泊しました。
じゃじゃ麺というのは盛岡の名物で、うどんのような麺にきゅうりやねぎ、辛い味噌をのせて、酢やラー油、にんにくなどをかけて混ぜて食べる、いわばぶっかけうどんである。
いつになったらロードレースの話がはじまるのか!
翌日
岩手山のふもと、焼走り国際交流村というところでスタートを迎える全日本選手権ロードレース男女エリート(ジュニアとかは前日でした)。朝早くから各選手らは準備に余念がないって、実際スタートが8時という「超」朝一なんで当たり前なのだが、
早いなあ8時スタート。。。
準備をしているブリヂストンアンカーのみなさん。
日本国内の実業団レースではほぼ見る機会がない日本のチームのひとつだ!
ブリヂストンアンカーの補給食。
ザバスのエナジージェルのほかに左に手作りっぽいパンが見える。
今回は250キロと超長丁場のレース、補給はしっかり取らないといけません!
スタート前のひとっ走りを終え戻ってきた萩原麻由子選手
彼女も海外をメインにレースを走っているから日本国内で見る機会はほとんどない。
僕が知る限り、人類で最も美しいふとももを持っている選手なのではないかと考えています。
スタートのほんとの直前まで用意をしていたブリッツエンの皆さん。
去年は増田選手が3秒遅れで5位という惜しい成績を残したブリッツエン。
日本のチームにとって日本チャンピオンをとるというのはやはりどうしても重要なことだっていうことを、日本のチームの人たちがブログとかに書いてました!
そこいくと
今年は去年の勝者、御存知別府史之、一昨年の勝者宮澤崇史、それをナイスアシストした佐野淳哉、などが出場していない、もっと言えば新城幸也は手首の骨折がまだ治ってないらしいという、王者不在の今日の男子エリート、この機会を逃すまいと、一層日本チームのモチベーションは高いはずである。
その新城選手はスタート前非常ににこやかで
「おいおいあいつ治ってんじゃないの余裕なんじゃないの」「いやいやまだよくないって聞いてるよ僕は」「無理してんだ!無理して笑ってるんだ!」「いやーあいつはいっつもこうだよ。」と周りの選手の笑顔の中にも渦巻く猜疑心!
王者不在といえば
昨年のフミフミ、一昨年のフガシ、と来て、その前の日本一であった西谷選手。
登りゴールのこのコースとはいえ、去年も13秒遅れの7位と「行けないこともない」といったところ、やはり彼が所属するアイサンも海外を中心に活動するチーム、日本ジャージを着る意味は大きい、スタート前の緊張感たるやかっこよかった。
そこいくと去年1位のフミフミがいない、2位のユキヤは無理っぽい、と来たら、
昨年3位のわしが今年は勝つべきなんじゃないん、そうだろ、そうかなあ、そうだよ、
とスタート直前に集中する清水都貴(みやたか)選手
スタートはゆっくりと落ち着いて。。。
スタート直後にシマノレーシングの畑中選手がパンクしたらしいが
これは厄払いなのかシマノのこのレースの運命なのかどうなんでしょうか!
その2分後にスタートする女子エリートのみなさん。
男女は分けずに混走する形なんです。
去年2位に入った片山梨絵選手
今年のマウンテンバイクでロンドンオリンピックを目指しつつ
ロードレースでも結果を求めつつといった感じい。
去年3位で2009年日本一西加南子選手
国内レースでは出れば上位に食い込む女の意地、
そして2010年から2連覇中の萩原選手。
周回コースに目前と迫る岩手山の稜線は
ロンドンオリンピック栄光への架け橋だっ
(ロンドンオリンピックへの日本女子の出場は難しそうだという)
スタート地点はスタートしか使いませんので。。。
スタート後は観客、チームスタッフのみなさんは歩いて5分ぐらいの周回コースへ大移動。
ちなみにせっかく出ている屋台とかこのスタート地点付近にあるので
め めんどくさい。。。といったところ。
このスタート地点の横に広がるのが「焼走り溶岩流」でありまして
1732年に岩手山標高970m付近から噴出した溶岩流でございます。
噴火が新しく、岩石の風化や高等植物の進入がほとんどなく完全な状態で残っていることが評価され、特別天然記念物に指定されています。溶岩流で特別天然記念物に指定されているのはここだけなのです。(下にあった看板調べ)
これが第一噴出孔と第二噴出孔ですかね。。。?
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